編集者日記
~ 徒然なるままに ~
特別養護老人ホーム山科すみれ園のホームページを制作・管理している担当者のつぶやきです。思いつくままに色々と掲載しています。
実際の公開ページでは回答部分が閉じた状態で表示されます。
  • R6.5.3:敷地内の活用

    最近とても悩んでいることがあります。敷地内を活用した休憩コーナー作りについてです。
    当園は敷地に余裕があまりなく、また京都市の緑地基準を遵守するために花壇に造作をすることが出来ません。となると、敷地内の隅っこ等を活用することになるわけですが、車も通るため、安全な場所が候補となります。すると景観が良い場所=安全な場所とはならないため、まずここで1つ目の葛藤が生じます。
    敷地から西向きは景色が抜けるため見晴らしも良く、また夕暮れは空が茜色に彩られ、美しい風景を見ることが出来ます。そこに休憩するためのベンチやテーブルを置けば、入居者の散歩にも、また面会に来られた家族と入居者が過ごす場として活用もでき、どうしてもこの場所に素敵な空間を作りたいという欲求が湧いてきます。

    2つ目の葛藤は予算。そう、お金です。素敵な空間作りにはお金が必要で、低予算で作るためには手作りになります。私はDIYが好きなので作ることに負担は感じませんが、性格が大雑把なため緻密な設計図を作ったり、切り出しも案外適当なので、仕上がりも「まぁ合格点か!」といったところです(笑)
    なのでご家族の中に専門の方はおられないかなぁ~なんて都合の良いことを考えています。お金は有限であり、今は様々な面で必要となるため、使い道の優先順位を考えてしまいます。もっと違う使い道が今は必要ではないかと思いつつも、そこで楽しそうに喋っている入居者や職員、ご家族がいる風景を想像すると、早く作ってあげたいなぁと思ってしまいます。

    3つめの葛藤は・・・仕事の優先順位です。休憩コーナー作りは楽しいため「やりたい仕事」、普段は色々と雑務に追われるため「楽しくない仕事」。大人として、やりたいことばかりは出来ないと囁く自分と、楽しいことからクリエイティブな仕事や構想が生まれるよと囁く自分。まぁ、色々と言い訳していますが、ちょっと仕事に疲れているので、気晴らししたいなぁと思っているわけですが。

    さて、いつ頃出来上がるんでしょうか。楽しみにしていて下さい。
    あと様々なご協力やご支援おまちしております。
  • R6.4.27:信じる力

    一言に『信じる』といっても、簡単なことではありません。人を信じるためには、まず自分自身を信じる必要があります。私は自分に自信があるわけではありません。しかし自分の可能性を信じています。そして集ってくれている職員の可能性を信じています。そしてこの施設の可能性も信じています。

    私たちの法人は許されざる行為を行い、信用も失墜し、世間の逆風に晒されています。当園にはありませんが、匿名での誹謗中傷もあると聞いています。そのような中でも頑張る職員がいて、真面目に良い施設を作りたいと思う人々がいて、1つ1つ改善を図ろうとする職員がいます。

    信用を得るためには時間と結果が必要になります。入居者の笑顔の数々、家族が安心する日々、やってきて良かったと思う職員の達成感、それら1つ1つが積み重なり、初めて信頼を得られる施設になると思っています。
    そのために私たちは、私たち自身を、そしてお互いの可能性を信じ、支え合うことが必要だと考えます。

    色々なことが日々起こります。良いことも悪いことも。間違えた時は何が悪かったのかを考え、理解し、次に同じ結果にならないよう注意する。良いことは誰かと分かち合い、次の良いことに結び付けていく。そうやって互いに支え合い、成長していくことが大切です。

    全く関係のない話ですが、介護士はとても真面目な人が多いです。そしてとても優しい人が多いです。だからこそ人よりも悩み、辛くなる場合も多いと思います。私はひとりひとりに伝えたいと思います。まずはよく頑張っている自分をちゃんと褒めてあげて欲しい。自分の可能性をちゃんと信じてあげて下さいと。
  • R6.4.2:嬉しい瞬間

    事務所の中から外が見えないため、最近の陽気が全く分からないまま仕事をしています。室温も空調が効いているため暑くも寒くもなく、春の訪れを全く感じられないことが少し不満です(笑)

    最近は入居者が職員と一緒に散歩に出ることが増えました。近場に良い休息場所が無いため、施設のぐるりを回る程度ですが、春の陽気を感じておられるようで羨ましいです。施設周辺に一休みできるところがあればいいなぁと思っています。ちょっとそういう場所が作れたらなぁ・・・なんて考えています。

    この仕事をしていて嬉しい瞬間は幾つかありますが、面接に来られた方やお話を伺いに来られた方の中に、「施設理念や考え方に共感しました」と言って頂けた瞬間は本当に嬉しく思います。同じように福祉を作っていきたいと思う人がいて、そんな人たちの力が1つ1つ繋がって、やがて次の世代に受け継がれて進化していく・・・。

    「働く」ということは、楽しいばかりではありません。自分が思うようにいかなかったり、理不尽に感じたり、全てが満足できる環境は少ないと思います。その中でも「自分は入居者のために何が出来るのだろうか」という視点は忘れずにいて欲しいと思います。現状を嘆く前に、自分ならどうするのか、どう変えていくのかを考えてみて欲しいと思います。
    「満足できる環境」では変化も進化も望めません。私は「不満」こそ全ての原動力だと思っています。

    福祉の今について、共に語り、共に前へと推し進めていこうとする人材に、またお会いしたいと思っています。
  • R6.3.30:コロナ対応を通じて見えてきたもの

    現在、当園はコロナ対応中です。
    1名の陽性者が判明した段階ですぐに別フロアへの隔離対応を行い、発生フロアには抗原検査でスクリーニングを実施。フロア内の入居者・職員全てが陰性だったため、すぐに制限も解除できると考えていました。経過観察も5日目、熱発者もなく最終の抗原検査は皆陰性だったため、昼前に制限を解除。
    ところがその数時間後に発熱者が出たため、万が一を考えて抗原検査を実施すると陽性。フロアは再制限を行い、陽性の入居者はコロナ隔離フロアに移動して頂きました。その数日後に複数名の陽性者が出たのでユニット全体に広がったと判断し、ユニット全体を別フロアに移動し隔離対応を実施しています。

    今は居室に余裕があるため物理的な感染隔離は容易でした。ですが人材はまだ十分育っていないため、シフト調整が困難を極めました。この困難の中で、見込んでいた以上の働きをするリーダーもいました。一般職の中にもリーダーの資質を覗かせる職員もちらほらおり、ピンチの時ほど、その人の真価が現れることを正に体感しています。

    面会制限を行わないと決めた時から常に危機的状況を自分の中では予測し、事前に取れる対応策を講じてきたつもりでした。しかしいざ発生すると、いくつもの脆くて危うい部分が見つかり、時間と検証を積み重ねていかないと、一筋縄ではいかないことを改めて思い知らされました。

    この中で唯一喜ばしいことは、罹患した入居者のほとんどが、発熱時こそ38℃台を記録しましたが、半日程度で37℃台まで下がり、発生1~2日後で微熱または平熱で元気にお過ごし頂いています。感染対策は我々の取り組みと、入居者の健康力とが上手く噛み合ってこそ、効果が発揮されると考えています。
    日々の活動や食事、睡眠、その全てが感染対策にも重要であることを再認識しました。

  • R6.3.22:私から見た風景

    今日もご家族が面会に来られます。毎日来られる家族様もあります。今日も笑顔で「今日も寄せてもらいました」と言われます。先日は「お彼岸だから墓参りへ」と出かけられて行きました。

    私は事務所の中から出迎え、また見送ります。今日も多くの方々が行き交います。コロナ禍では見られない風景でした。
    だいたい1~2時間ほど滞在して帰られます。もっとご家族がゆっくり過ごしていかれるようになったらいいなぁと思います。ご家族も居心地が良いと感じてもらえるように取り組みたいと思います。

    今日、コロナ陽性者が出ました。いわゆるステルス感染で無症状です。
    感染が終息するまでは一時的に面会を制限します。早く終息できるよう取り組み、またいつもの日常に戻れるようにしたいと思います。またいつものように、ご家族が行き来する風景が見られますように。
  • R6.3.7:心の持ち方

    3月1日にオープンして1週間・・・。あまりにも濃い時間で様々なことが発生しました。恐れていた事故も翌日には発生させてしまいました。痛い思いをされてしまった入居者様、ご心配をおかけしたご家族様には、本当に申し訳なく思います。

    環境が違うため、初日、二日目は皆さん落ち着かれず、職員も予測が出来ないため振り回されっぱなし。3日目にして、少しずつですが何となく分かってきた感じです。やっとこの頃から簡単なレクも始められました。

    職員も準備をしてきてはいたものの、普段の実力が発揮出来ず、本当に大変な中で一生懸命頑張っています。各職種の職員が必死になって1日1日を乗り越えてきており、この1週間は早いようで長かったような、といった感じだと思います。

    この年になって、こんな忙しくて苦労する日々を過ごせることが自分は楽しいです。初めて経験する時の苦労は、まだ概要が分からないため、とにかく必死で喰らいついていくしかなく、気付けば乗り越えていることが多いです。そして気付けば自分の「出来る力」が広がっていたり、対応力が向上しています。この年になってもまだ成長できる自分に、「やれば出来るじゃん」って自画自賛の嵐です。

    1年後、きっと乗り越えてきた全ての職員は、オープン時を振り返って「あの時は・・・」と話をすると思います。きっと私たち管理者に対する愚痴や批判が大半だと思います。でもよくやってきたよなって、きっと自分達を自分達で褒めていると思います。

    さて、本当の踏ん張りどころは、その次です。私たちが実現したいものは生活の安定ではなく、「生活を楽しめる施設を創ること」です。今日面白かったなぁと思える1日を過ごして欲しい、笑顔で「あんた、今日は良かったで」と言ってもらえる場所にしたい。そのためには日々に忙殺されて向かうべき先を見失わないようにしたいと思います。
  • R6.2.11:色々と大変です

    昨日は入居予定のご家族様にお越し頂きまして、入居に関する説明等をさせて頂きました。
    たくさん説明することがあり、やや早口で説明しても1時間半かかりました。もっと説明の強弱を考えてポイントを絞らないと、参加されたご家族様も情報が多すぎて理解が追い付かないだろうなぁと反省・・・。
    午後からは予想より遥かに多くの方が内覧会にご参加頂きました。本当にありがたいなぁと感謝しながらご案内させて頂いておりました。

    今はホームページを新たに作成しております。開設準備室のホームページを削除しつつ、新たなページを立ち上げたり構成を考えたりと、何かずっと仕事をしています。とはいえ、こういう仕事も嫌いではないので自由にやっていますが(笑)

    色々なイメージが、新たな職員が加わり意見を交わすことでカタチになりつつあります。
    最近は特養での個別機能訓練のイメージが組みあがってきました。なぜ個別機能訓練が必要なのか、どのように機能を評価して計画に結びつけるのかなど。またそれに伴い介護職員で構成する新たなプロジェクトの立ち上げも構想しています。

    とにかくやりたいことが多くて、やらないといけないことが多くて、もう本当に大変です。。。
  • R6.2.1:入社式

    本日2月1日は山科すみれ園の入社式を執り行いました。建物はありますが家具が一切ない状況の中で、パイプ椅子と折り畳みの長テーブルという、簡素な入社式ではありましたが、いざこうして皆が顔を合わせると頼もしい感じでありました。
    吉岡施設長より挨拶を行い、簡単な法人の歴史説明や山科すみれ園の行動指針などを説明し、注文しておいた出前を皆で食べました。
    初めて顔を会わす職員同士ですが、1時間もしないうちに仲良くなっておられたのは驚きです。
    時には意見がぶつかり合うこともあるでしょうが、このまま仲良く頑張っていきたいと思います。
  • R6.1.19:生活相談員の役割とは

    生活相談員の役割についての持論を少し語ってみたいと思います。

    介護保険のサービスでは、どこでも生活相談員という職種が配置されていると思います。サービスを利用するにあたって、家族や本人が不安なくサービスが受けられるよう、サービス内容についての説明を行ったり、その他の相談に総合的に対応していくことを主な業務とします。

    生活相談員には様々な役割があります。1つは事業所経営が安定するよう、利用者の稼働率を保つこと。つまり顧客を獲得し、利用を継続してもらえるよう様々な努力を行います。1つは利用者や家族の不安を解消し、信頼関係を構築すること。1つは事業所内部での多職種間の意見調整や事業展開の原案を作り、事業所の方向性を定めていくこと。

    これらは事業所の管理者や組織体制でバランスは異なりますが、大きくはこの3つになると思います。そしてこの3つは密接に連動しています。

    利用者や家族の不安解消のためには、丁寧で分かりやすい説明だけではありません。その事業所の考え方や実際のサービスの状況、事業展望も関係してくる可能性があります。利用者や家族が望むサービスを理解して提供出来ているか、実際に利用している利用者はサービスを満足しているか、各専門職種は利用者が求めるサービスにつながるよう、連携が行えているか等を常に意識しています。なのでニーズに敏感であればあるほど、事業展望のカタチが見えてきます。それを経営陣にどう提案していくのかも大切な役割になります。そうして地道に積み上げてきた事業所評価により利用者が増え、安定した経営へと導きます。

    私は相談場面では「聴く」ということと「対話」を大切にします。聴くといくことは簡単ではありません。相手が「話しても大丈夫」という気持ちになってもらわないと相手は深いところまで語ってくれません。聴くという姿勢の表出、適切な相槌、話を展開させる質問など、様々なことに気を配り、相手の話を聴き出します。そして次は相手に「伝える」ことを大切にします。言葉だけでなく「思い」を言葉に乗せて話せるかどうかを大切にします。言葉の上手さではなく、下手でも誠実に、かつ思いが伝わるような「対話」を心掛けます。

    利用者は生活相談員を通じて事業所をイメージします。信頼に足ると思ってもらえれば事業所の信用度も上がり、逆に生活相談員が適切な対応を怠れば、事業所の評価も下がります。

    山科すみれ園では、ご相談に来られた方が安心してお話頂けるよう、日々努力を積み重ねていきたいと思います。
  • R6.1.5:新年あけましておめでとうございます。

    新年あけましておめでとうございます。

    今年は正月早々、大変なことが起きてしまいました。このたびの災害により被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に
    心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げるとともに、復興に尽力されている皆様には安全に留意されご活躍されることをお祈りいたします。
  • R5.12.28:年内最後のお礼

    皆様、年内は最後の更新になります。HP立ち上げから今日まで、本当にたくさんの方々が閲覧して頂き、また当園の考えに賛同して頂いたり、職員として入職して下さったり、本当に感謝の念に堪えません。みなさま本当にありがとうございました。

    今年は多くの感動的なドラマのような出来事がたくさんありました。大谷がメジャーで最高峰の年俸を獲得するなど、以前ではあり得ないことでした。『ありえない』が『あり得る』に変わった時、世界の価値観は変わります。

    福祉も同じです。今のカタチがこの先も同じということはないと考えます。

    「それはあなたの仕事ではないでしょ?」「そんなん言ったって上は変わらないって」「どうせやっても失敗に終わるし、誰が責任取るの?」「私はめんどくさいし嫌や」「やりたかったら一人でやれば」「そんなことを言う前に、まずは一人前の仕事が出来るようになってから言って」

    これまでこのような言葉をたくさん耳にし、また自分も言ってきたように思います。どれほど多くの可能性の芽が潰されたか分かりません。

    福祉とは本来、生活の中での自分ではどうにもならない困りごとを解決するところから始まっています。社会システムの中で陥ってしまった困窮問題を、社会課題として解決しようというところから福祉が始まり、今では多くの「福祉」が存在します。それでもまだ生活課題は尽きず、また様相を変化させ続けています。これらに立ち向かっていくためには、こちらももっと柔軟で「福祉的な視点」が必要だと考えます。

    来年はいよいよ職員が入職してきます。建物も完成を間近に迎えます。期待して頂いているご家族も多くおられます。
    準備室HPから山科すみれ園HPに変更します(3月ぐらい?)

    忙しさが増してきますが、私は「まぁ、何とかなるやろ」精神で今日を乗り切ります。
  • R5.12.25:介護士は凄いんだ!!

    今日は『介護士って凄いんだ!!』ということについて熱弁したいと思います。

    特養あるあるに入ると思うのですが、介護士ってどうしても職種的に一番下に見られがちで、介護士さんからも「いや、自分達は介護士なんで言われたことをするっていうか・・・」みたいなことを耳にすることがあります。相談員や看護師が上で、介護士はその下みたいな・・・。

    違います!! 介護士は決して相談員や看護師より下ではありません!! 介護士は凄いんです!!

    仕事内容は介護ではありません。『介護を通じてその人を支援する仕事』なのです。一人一人の気持ちに寄り添い、勇気付けたり励ましたり、一緒に悩んだり笑ったりと、その人に寄り添って人生を支えていくのが『介護士』であり、介護はあくまで業務の一部なのです。

    さらに!看護師が上だとか、相談員が上だとかはありません。業務の担当分野が異なるだけで、それぞれは互いに専門家として意見しあい、認め合い、協働していく必要があります。各々の見方があるから、漏れなく支えていけるのではないでしょうか。

    そして介護士の凄いところ。それは看護師のように、きっと全国どこでも求人があるという強み。しかも待遇も年々良くなってきています。
    以前は看護師も3Kと呼ばれた時代がありました。今はどうでしょう。看護師は全国どこでも求人があり待遇も安定している。それに定年過ぎても働ける場所がたくさんあって、住宅ローンの審査は最強!!
    きっとこれから介護士もそうなってきます。そうならないといけないんです。

         全ての介護士の皆さんへ     介護士は凄いんだぞ!って胸を張って下さい。

  • R5.12.20:入所判定会議の様子

    先日、同法人の職員より、「初めの頃に比べて更新減ったんちゃう?」と嘲笑されてしまったので、負けてたまるかー!と思って更新しました。何にしようか考え、先日から行っている入所判定会議の様子をお届けしたいと思いました。申し込まれている方からすると、期待と不安が入り混じる状態ではないでしょうか。

    山科すみれ園は、多くの職員を新規雇用にて編成しています。同法人からの異動が殆ど行わないため、現場力が正直未知数な部分があります。しかし応募して下さった多くの方がベテランで、経歴は申し分無い方が大半です。そこへの期待感も含めて申込者の判定を、京都市の入所判定指針に基づいて行いました。

    検討は介護士や看護師、相談員や施設ケアマネジャーなどの多職種で行いましたが、真剣そのものです。様々な立場で意見を交わし合い、何とか申込者の期待に応えたいという相談員側の思いと、受け入れ力が未確定な中でも、入居者の入所後の生活をイメージして、何が出来るかを想定していく介護士や看護師。健康面ではこれに気を付けようとか、入所後もこういう生活を継続させてあげられたらいいね、など、決してネガティブな内容ばかりではありません。この人は~だからダメだとか、この人は~のリスクがあるから外そうとか、会議を開いていて悲しくなるような内容に終始した時期も自分にはありましたが、ここの職員はネガティブな視点に囚われることなく、ポジティブな視点でも検討しており、本当に心温まる会議内容に嬉しく思いました。それでも『保留』になった申込者も相当数出ました。

    保留判定は入所不可ではありません。例えば現場が稼働してから再判定しないと本当に受入れが無理かどうかが判断出来ない、病状が安定してから判断する必要がある場合、家族の特養に対する期待感やイメージが強く、実際に見てもらわないと何とも言えない場合など、検討をし尽くしたとは言えないため、まずは保留とし、再判定の時期を決めます。申込者にはその旨をお伝えし、それまで申込を継続するか取り下げるかを選択して頂きます。

    中には『不可』と判断せざるを得ない方もおられました。不可の通知書をお出しすることは非常に心苦しいです。ですが『現状を判断して不可』であり、『~という状態になれば再検討可』というように、再検討条件をお付けしております。不可の方についても申込継続されるか取り下げを行うかを決めて頂きます。

    私たちは決して楽な気持ちで入所判定を行っているわけではありません。おそらく全ての特養で同じように悩み、心を痛めつつ判定を行っていると思います。受けとる側も良いお返事を頂く方もあれば、そうでない方もおられると思います。少しでも受入れる力をつけていけるように、日々素晴らしい職員達と一緒に努力していきたいと思います。


  • R5.12.13:謝罪(すみません)

    皆様に先にお詫び申し上げます。大変申し訳ございません。

    ・・・食材費と居室料の値上げを行います。
    物価の上がり幅が当初予定を超えてきており、給食業者さんにも厳しい予算の中でやりくりして頂いてましたが、原材料の高騰により、委託費の値上げをせざるを得ないとのこと。
    居室料についても同様で、資材の価格高騰のあおりを直撃してはいないものの、当初見込んだ額を超えてきています。
    初めは入居者が入りやすいよう、少しでも費用を抑えた料金設定にしていましたが、気持ちと財布は仲良くしてくれません。

    私たちも職員を養う義務がありますので、あまり無理も出来ません。

    おそらく食費は1,800円~1,900円内、居室費は2,600円~2,800円内で再設定すると思います。
    +200円~+500円/日➡6,000円~15,000円/月でしょうか。
    出来れば+10,000円以内で収めたいとは思っています。

    せめて料金が安いと感じるぐらい、楽しい特養を目指します。
  • R5.12.13:今、考えていること

    これまで色々な方が面接にお越し下さいました。多くの方と、特養でやってみたら楽しそうという話題で盛り上がり、特養って、考え方ひとつで実はこんなにも自由なんだと感じました。

    また、ある動画で特養から在宅復帰を目指す活動に取り組んでいる京都の特養を知り、その動画の中で「その人の持つ❝つながり❞を特養入所で切ってしまいたくない」との思いから、特養入所後も行きつけの美容院に散髪に行き、地元の仲間と会う機会を作っていました。つまり、その人の持つライフサークル(その人の行動範囲をイメージして勝手に造語しました)が、今までであれば特養内にしか持てなかったものが、居住地域にまで広げることで、入所前と入所後の生活の変化を最小限に留めることが出来ており、これも在宅復帰の1つのカタチだと感じました。私はこの動画を見たことで、『在宅復帰』という言葉を自由に解釈することで道が広がるんだと考えました。

    特養は生活の場であり、生活は「生きることを楽しむこと」だと考えます。「~であるべき!」という固まった概念は忘れて、「~だったら楽しいかなぁ」なんて楽天的な思想も必要だと思います。それを楽しむ職員を育て、それを楽しめる環境を作り、それを喜んでくれる家族を増やしたいと、最近よく思います。

    出来るかどうかはさておき、地域の企業の協力で内職させてくれないかなぁ~なんて考えています。朝起きて、「今日も仕事してくるで!」とユニットを出かける入居者の姿を想像すると楽しいです。施設に定期的に移動販売車来てもらえないかなぁ~って考えています。好きな商品を買えるだけでなく、ちょっとした総菜を買ってみたり、近所の方も買いに来てくれはったり。「おばあちゃん、ぎょうさん買わはったなぁ~」なんて会話があると楽しいなぁって思います。英語が喋れる外国人の職員が来ないかな?って考えます。地域交流室で夕方、地域の子供たちの勉強場所として英語を教えてみたり、学生ボランティアが勉強を教えてくれたりしないかなぁ~って。
  • R5.11.23:山科すみれ園就職説明会

    本日23日、初めて開設準備室として就職説明会を開催させて頂きました。
    当初の予定では参加希望者が0だったらどうしようと心配していましたが、今日は午前で5名、午後から1名お越し頂けました。

    初回ぐらいビシッとしたいと思い、名札やそれっぽいレイアウトで雰囲気を演出してみたのですが、逆にそれでこちらが緊張してしまいました。それを教訓として午後からはリラックスしていこうと思って挑むと、ラフになりすぎて冗談や笑いありの楽しい説明会になってしまいました。

    予想外だったのがアテンドワーカーへの注目度が高く、それに応募したいという方が結構おられました。皆さん様々な思いを持っておられ、その話を伺っていると次の事業展開が見えてきたような気がして、今日はこちらにとって実りの多い説明会だったなぁと実感しています。

    先日、何かのドラマか本かに「何でそんなに頑張るの?」と問われた登場人物が「死んだ後に“よく頑張ったね”と褒めてもらいたい人が居るので。あなたにもそういう人がいますか?」というセリフがありました。自分も褒めてもらえるよう今日も頑張ります!
  • R5.11.7:アテンドワーカーへの応募がちらほら

    このホームページの他にも、職安や開設準備室のビル掲示板にもアテンドワーカー募集のチラシを掲載しており、時々足を止めて見てくれる方をお見掛けします。4~5人の方が「アテンドワーカーって何をするんですか?」「未経験で年もいってますが大丈夫ですか?」とお問合せが入るようになりました。何歳まで大丈夫ですか?の問いには「自分で通勤が出来れば何歳でも大丈夫です」とお答えしています。

    難しく考えないで下さい。誰かが傍に居てくれるだけで安心感があります。少し気にかけて声をかけてくれると嬉しいものです。誰かが笑顔で居てくれたら寂しさが少し薄らぐような気がします。人は物理的な居場所もそうですが、精神的な居場所もとても大切です。そのお手伝いがとても大切な仕事であり、お金をお支払いしてでも助けて欲しいところでもあります。

    元気な皆さんは、まだまだ社会参加できます。働けます。ぜひうちに来て下さい。就業時間や日数は要相談可能です

    実際にお勤め頂くのは来年5月ぐらいで考えています。応募希望者にはまずオープン後に現場見学して頂いてから、最終お返事を頂こうと考えています。他にもお掃除や洗濯といった裏方的なパート職も募集していますので、興味があればお電話下さい。
  • R5.10.30:外装シートが取れました!

    先日、とうとう外装シートが外れ、外観が見えるようになりました。町の雰囲気にも調和しており、とても上品な仕上がりになっているのではないでしょうか。
    内部はまだまだコンクリ状態で、急ピッチで頑張っておられるとのこと。少しずつでも形になっていく様を見ていると、ここで暮らされる方々が地域の方々からも愛されるよう、私たちも頑張っていかないといけないなぁと思います。
    まだまだ介護職員が足りません!皆さんの応募、またはお知り合いへの声掛け等をお願いします。
  • R5.10.13:特養の中に潜入

    今日は所用があり、建築中の特養の中を見る機会がありました。

    多くの職人さんが中で作業を頑張っておられ、順調な進捗状況の様です。
    まだ骨組みの部分も多いですが、「こんな感じになるんだなぁ」というのが分かる状況でした。

    天井は低めですが、逆に落ち着きやすさを感じられそうな造りで、家具等色々と配置していくと素敵なユニットになるんだろうなと思いました。また屋内写真は業者さんから頂ければ掲載していきたいと思います。
  • R5.8.14:面会についての私案

    今日は特養面会について考えたいと思います。

    山科すみれ園では面会制限を設けない方向で考えたいと思っています。

    コロナ禍となって以来、特養では面会制限を続けてきました。入居者に感染すると高い確率で亡くなってしまう可能性があるとして、私も非常に気を遣いました。

    面会制限は、来られる人の流れを制限するだけでなく、出ていくことも制限するわけですから、入居者の生活は単調かつ活動性は皆無に近い状態になってしまいました。職員も「疑わしきは休ませる」の考えの下、人手が慢性的に不足したことで日々のレクリエーションも満足に行えず、いつしかそれが当たり前になってしまいました。

    入居者は生活活性が極めて低下しているため身体機能が低下します。食欲も減退するので低下に輪をかけます。刺激が生活に無いので認知症も進行しました。気付けば、年間の退所者数が急増していました。元気だった方が僅かな期間で急に減退し、お亡くなりになりました。
    家族が最後を看取れない場合も少なくありませんでした。

    入居者お一人お一人、このご年齢になるまで様々な苦難や苦労、喜びや悲しみを乗り越えて生きてこられました。コロナ禍前の看取りでは、それこそ多くの親族に囲まれてお別れをされる場面も多く、人の人生を支える仕事をさせて頂いている自分としては、非常に何とも言えない思いが胸中にあります。

    面会制限をすることで人の流れを減らし、感染する『確率』を減らす効果は確かにありますが、感染を『完全に制限』することは出来ません。それは特養という場が『人が介在することで成り立つ施設』であるためです。人は社会の中で生きていく以上、常に様々な感染リスクと共に暮らしています。職員も社会との接点無しには暮らせません。建物も人の手入れ無しには正常を保てません。

    では逆に、感染リスクを身近なものと肯定して考えた場合、どのような対策が必要なのでしょうか。職員一人一人の感染に関する知識の習得、感染予防対応、早期の検査に発生時の早期初期対応。どれもこれまでの4年で各施設が取り組んできたことです。人との交流場面において、それらを職員以外にも伝え、守って頂くことでリスクはかなり軽減できるはずです。あとは施設と家族がそれぞれどこまで許容できるかではないでしょうか。

    ここまで持論を展開してきましたが確約ではありません。今後新型コロナが再度猛威を振るうかもしれません。
    でも面会制限を行わないという前提の下で、どのような体制や対策が取れるかを考え、その結果としてリスクを選択する価値はあるとなれば面会制限を行わない結果になると考えています。
  • R5.8.4:自分の福祉の原点となった人物

    私がまだ学生の頃、上京区にある児童館で夜に行われている知的障害者のボランティア活動に参加していました。
    彼と出会ったのは、佛教大学の社会福祉学科に通うようになって半年が過ぎた頃でした。当時、私は新聞配達の奨学金で大学に行っており、彼が同じ新聞屋に配達のアルバイトで入ったことが出会った最初でした。

    特に気が合うとかもなく、初めは挨拶する程度だった彼は偶然にも同じ学生専用寮に住んでいて、ある日突然ボランティアに一緒に行って欲しいと言われたのが始まりでした。普段は面倒くさいと断っている自分が、珍しく承諾しました。大学も慣れてきた反面、変わり映えのない日々に少し飽きていたことも承諾した理由の1つでした。

    初日は本当に驚きました。何かお世話とかするかと思いきや、ただ2時間ぼーっとしているだけ。「何なん?これは。意味ないやん!」って思って、活動後に彼に怒ったのを憶えています。彼は、「だから来てもらったんや。これじゃあアカンやろ?これを変えていこうや!俺らで!」と。
    ・・・上手に巻き込まれたのでした。

    彼は明るく人懐っこく、人が好きで誰かの役に立とうと行動する、本当にいいやつでした。
    でも思いが暴走することも多く、勝手に幻滅しては自分が信頼を寄せている人物から離れていくことも多く、彼は色々な活動拠点を渡り歩いていましたが、私との関係は妙につかず離れずで、時々顔を会わせては語らい、ケンカもよくしました。

    活動場所がそれぞれ違うこともあり、顔を合わせるのは2~3か月に1回ぐらい。それでも会えば同じ関係で他愛無い話や近況報告など。そんな関係が互いに気楽でした。

    彼が亡くなったのを聞いた時は信じられませんでした。何とも言えない怒りと悲しみで涙が止まりませんでした。

    今でも彼の笑う顔を思い出せます。同級生の顔を忘れているくせに、彼の顔はなぜか憶えていて、時々ふと思い出します。その度に彼に言います。

    「生きていたら、きっと違う景色が見れたんちゃうかなぁ。あほやなぁ、お前は。」

    先日、何気に参加していたボランティア活動拠点のHPを見て、〇〇周年の記念インタビューって記事に、当時一緒になってアホやってた奴のコメントに、彼について言及している記事があり、同じように憶えていてくれたことが嬉しく、また懐かしく思いました。

    当時の仲間はそれぞれの道を歩み、それぞれの景色の中で生きています。彼は残念ながら今の景色の中には存在しません。でも彼の存在が私たちの人生に大きな影響を与えたのも事実です。
  • R5.7.19:ご冥福をお祈り申し上げます。

    先日、子供が通う小学校の児童が事故に遭い、亡くなってしまわれたという、とても心が痛む話が耳に入ってきました。
    その事故の経緯は分かりません。ただただ同じ親として非常に心が痛みます。
    自分が住む住宅地も抜け道として使う車も多く、小学校があるにも関わらずスピードを出す車、視界があまり良くないのに減速しない車が多く、不安に感じることも多くあります。

    最近よく思うのが、ひと昔前では「ちょっと乱暴な運転するなぁ」と感じる車は厳ついおっちゃんやお兄ちゃんが多かったように感じていましたが、今は普通の女性や高齢者も多いように感じます。子供を乗せた母親が運転する車も意外によく見かけます。あくまで主観ですが。

    運転者が「大丈夫だろう」と感じることと、歩行者や自転車に乗っている人が感じる「大丈夫」は大きくかけ離れている気がします。
    どこを運転していても、誰が飛び出してくるかは分かりません。ましてや住宅街であれば、なおさら丁寧な運転が求められます。「もし我が子であれば・・・」と思えば、冷静さを取り戻せるのではないでしょうか。

    山科すみれ園も住宅街の中に建築されており、周辺道路は道も狭く、また抜け道としてよく使われています。
    業務で運転する時、通勤する時の運転には一人一人が自覚と自制を持ち、「歩行者が感じる安心」を基準に運転を心がけるよう、しっかりと指導していくことしか、亡くなられた子供にはしてあげられません。一人一人がこの事実を受け止め、昨日より今日が、今日より明日が優しい運転であふれていくことを望みます。
  • R5.7.12:開設準備室の周囲には誘惑がいっぱい・・・

    ここ、開設準備室は外環の椥辻にありまして、裏にはイオンタウン山科椥辻があり、ビルの下には餃子の王将さんがあり、道向かいにはマクドナルドさんがあります。イオンタウン内にはたこ焼き屋やクレープのディッパーダンさんがあり、またイオン前には路面でベビーカステラ(優しい甘さでかなり美味しい)も不定期販売されています。
    最近のお気に入りは『Curry Shop lee』さん。カレー屋でありながらラーメンもされており、両方ともかなり美味い。チャーシューとかベーコンとか、炙りの香りやスモーキーな香りが驚くほどうまい。イケメンのオーナーが作るあたりに、同じ男としての敗北感というスパイスも味わいつつも、やはりまた行ってしまった。
    ちょっと歩けば「煮干し中華そば 加藤」さん、京菓子の鼓月さん。 

    ・・・

    もうどうしたものか。誘惑がいっぱいで困っています。

    もし開設準備室にお越しになられることがありましたら、ぜひ周辺も散策してみて下さいね。
  • R5.6.28:少しずつ、少しずつ

    少しずつですが中核を担ってくれる職員が決まってきました。

    ご縁というのでしょうか。とても素晴らしい人ばかりです。ご入居者様のことを大切にしたいという思いがあり、より良いものを作っていきたいという想いも持っておられます。

    初めは「ちゃんと人が来てくれるのだろうか・・・」と不安もありましたが、良い方とのご縁を頂くことが続き、先々が楽しみでもあります。

    色々な思いを持った職員が、やりがいを持って頑張って頂ける職場を作っていきたいと思います。
  • R5.6.21:他業種から介護職への転職を考えている方へ

    コロナ過が始まって世間が外に行かなくなった頃、他業種からの転職希望が多くありました。
    コロナが5類になって世間もコロナ前に戻りつつある今、他業種からの転職者が激減した印象を受けます。

    介護職の魅力とは何でしょうか。

    私が思う介護職の魅力は「他人を幸せにすることができる仕事」だと思います。綺麗事のように聞こえるかもしれませんが、介護される側、その家族からよく伺います。「~さんに出会えて良かったわぁ。」と。
    どの仕事でも大変です。頭を酷使する仕事もあれば福祉以上に体力を使う仕事、特殊技術が求められる仕事。どれも社会に貢献しています。その中で介護は直接相手から「ありがとう」と言葉をもらえます。誰かにありがとうと言われると、自分も幸せな気分になります。自分の生きている証を頂いたような気持ちです。なので他業種から転職し、この業界で頑張っている方はかなり多いです。

    もし他業種から介護職への転職をお考えの場合、大切に捉えて頂きたいことがあります。

    「他人を敬う気持ち」  これだけは必ず大切に持ち続けて頂きたいと思います。

    介護に必要な技術や知識は職場でしっかりと教育してくれます。助けてくれる仲間もできます。そのうち仕事にも自信がついてきます。そうして慣れた頃に気の緩みが生じます。いつの間にか初心を忘れて考え方や態度が横柄になる職員もいます。
    他人を敬うとは、相手を一人の大切な人として捉えること、自分と同じように喜怒哀楽があり、この先も人生を歩んでいく存在であることを忘れないことではないでしょうか。私たちは「他人を敬う気持ち」を忘れず持ち続けながら仕事が出来ることを望みます。

    最後に1つ、介護職は看護師ほどではないですが、「職には困らない」と思います。どこでも介護職は募集しており、政府の支援もあって給与面はかなり改善されているところが多いです。他業種より低いと言われていましたが、今は介護でもキャリアを積めば年収400~500台の方も少なくないと思います。
  • R5.6.15:私たちが目指す特養とは・・・

      特養選択の1つとして施設HPをご覧になられるご家族様も最近は大変増えてきました。見栄えの良いHPを初めから用意すべきなのでしょうが、初期予算を出来るだけ抑えたく、このHPは全て自分たちの手作りで仕上げました。施設が完成したらちゃんと業者にお願いして❝シュッとした❞施設HPに作り替えますが、それまでは不格好なこのHPでご容赦下さい。
     さて、自分たちで手作りということは、自分たちの思いがどこまで表現出来ているか不安に思います。ここでは入所をお考えの方やご家族様の判断の一助になればとの思いで、どのような施設を目指しているのかについて書きたいと思います。
     
     まず特養についてですが、生活感を持った施設にしたいと考えています。特養での暮らしはどうしても平坦になりがちです。介護士は介護の他にも記録や片付け、準備といった様々な雑務もこなすため、入居者と向き合う時間が限られてしまいます。またユニットケアというのは10名程度が1グループであるため、仲良くなるのも早いのですが、慣れすぎると互いにあまり関心を持たれず、日中は皆さんテレビを眺めているか、部屋で横になって過ごしているかが大半になってきます。多くの施設ではレクリエーションなどを実施することで生活にメリハリをつけようと努力されています。
     
     話は変わりますが、私は昨年ガンを患い2ヶ月ほど入院することがありました。入院といっても体は元気そのものなので、1日中病室で過ごす日々が非常に辛く感じました。初めはネットフリックスなどで映画などを1日中見たり、ゲームを1日中やってみたり・・・。1日1日を何とか終えることに必死で、体は疲れないから夜は眠れず、終いには便秘になる始末。1週間ほどで真面目に病室で過ごすことを諦めた私は、1日のスケジュールを勝手に作りました。朝は病室で筋トレ、午前は病院から抜け出して近隣を1時間ほど放浪、午後からも近くのパン屋巡りをしてみたりと、とにかく生活に変化をつけることを心掛けていました。週に1~2回はお昼ご飯を抜いて近くのラーメン屋に行ったりして、小さな楽しみを持つことを心掛けました。看護師さんも気にかけては下さるのですが、忙しいためあまりお喋りで時間を取らせるわけにはいきません。こんな生活を続ける中での会話は病棟のガン仲間との他愛無い世間話や掃除のおばあちゃんとの世間話。それが毎日会話の少ない自分にはとても心癒されました。
     
     特養で暮らしている人々はどう感じているのだろうか。きっと自分と同じように思っているのではないか。ただ日々を送る人生にしてしまって良いのだろうか。では何をどうすれば良いのだろうか。私たちはお年寄りを預かることが仕事ではない、人の人生の最後を支える存在にならなければならない。そのためには安全安心という視点だけで物事を見るとどうしても事故がないようにとか、管理的な視点で捉えてしまいがちになる。もちろん安全への配慮は最大限行いながらも、その人の人生にとってより価値があることとは何かをもっと考え、❝生き抜く❞ための支援が今の特養には必要ではないかと考えています。

     何かを行うには必ずリスクが伴います。逆に何もしなくても「何もしない」ことからのリスクが生じます。(仮称)山科すみれ園ではまだ明確な支援方針や体制が出来ているわけではありませんが、入居した利用者の日々の生活が「それなりに悪くなかった」と思ってもらえるよう、職員同士で考え、家族とも本音で向き合い、その中から施設も職員も家族も共にリスクを分け合い支援していける施設を目指していきたいと思います。
  • R5.6.15:開設準備室を立ち上げてから早や2ヶ月経ちました!

    早いもので準備室を立ち上げてから、はや2ヶ月。最初は何もないガランとした部屋にパイプ椅子と折り畳みテーブルがいくつかあるだけの、本当に簡素な部屋でした。
    さすがにこのままではお客さんも呼べないということで、譲り合いサイトを通じてソファーやテーブル、事務イスなどを譲り受け、なんとかそれらしいところまでもってくることが出来ました。頂いた皆さんには大変感謝しております。
    準備室では現在、オープニングスタッフのリクルートを中心に業務を行っております。
    成果は・・・まだまだこれからといったところでしょうか。
    京都府では、福祉施設への認証制度を取り入れることで、就業者が安心して働きやすい環境になるよう促進されており、当事業所も認証取得を視野に入れておりますが、まだ施設が立ち上がっていないため認証の取得が出来ません。ハローワークさんや福祉人材センターさんが開催される福祉の就職説明会への参加は、認証を持っていない施設は申し込めないので、正直今後のリクルート活動にかなり影響が出るなぁと心細くなっています。
    ですが地道に活動を続けていれば、いずれ縁は広がっていくと信じて今日も情報発信に努めます。
  • R5.6.15:協力頂いた特養の皆様に感謝します。

    すみれ厚生会は初めて京都に特養を開設します。当然ですが京都には京都のルールがあって、滋賀県で事業展開している当法人には全く知識がない状態での開設準備でしたのでとても困ってしまいました。私は困った時はいつもすぐに『誰か助けて~』と他人に助けを求めることにしており、今回も山科区の特養様にご教授願えないか依頼させて頂きました。
    本来であれば自施設の手の内を見せる行為にもなるため、見知らない特養からの申し出など相手にするはずがありません。ところがいくつもの特養様から承諾のお返事を頂くことが出来ました。
    それだけではありません。京都市老人福祉施設協議会様にもご縁を結んで頂き、おかげさまで当初想定していた以上の理解を得ることが出来ました。
    施設のお名前は差し控えさせていただきますが、本当に多くの施設の方からご協力を得ることができ、感謝とともに山科区にはこんな素晴らしい先達がおられることが分かり、この先がとても楽しみです。施設を超えて本音で話し合える人々がおられ、私たちもその一員になりたいと思います。
    どうぞ、これから仲良くお付き合いさせて頂きますよう宜しくお願い致します。
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